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ETV特集:新しい文化「フィギュア」の出現 [etc.]

 11/30放送のETV特集、海洋堂のボーメさんを中心にフィギュアの世界を文化として番組を組んでいました。私はフィギュアのことはよく知りません。10年くらい前、何度か渋谷区宇田川町?にあった日本NCRに対面修理でMacを持って行く途中、確かあそこは海洋堂の店だった覚えがあります。当時はガレージキットと言われていたはず。そこに怪獣とか特撮モノとかばかり並んでいた気がしましたが、「これが海洋堂の商品なんだ」とそのクオリティに惚れ惚れしました。欲しくなる気もわかりましたね。

造形集団 海洋堂の発想 (光文社新書) 芸術起業論  海洋堂専務:宮脇修一さんが書いた「造形集団 海洋堂の発想」光文社新書刊、村上隆著 幻冬舎刊「芸術起業論」などに名前の出てきたボーメさん。写真で作品は見たことあっても、実際どうやって作っているのかイメージがつかめませんでした。自分の理想を物体化する技術とその手順、それを製品としていくプラスティック成型まで、かなり突っ込んで撮影していて、いやぁ面白かったです。彼の作るフィギュアの大きさをボーメスケールと言うそうですが、こんなに大きいものだとは思わなかった。今回の1体作るのに1日13時間、休みなしで4ヶ月というのもびっくりだったし、完成品は48個に分割されているというのにも驚きでした。

 アーティスト村上隆さんの作品で、アンナミラーズの姿をした「Ko2」、何でまるごとアンナミラーズなんだ?とずっと不思議でしたが、今回の番組「第3章フィギュアとアート」で納得。今現在を見たい、今何がウケるのか?外してはいけない要素は何か?オタク文化の要素を何とかアートに盛り込んで表現できないか?試行錯誤を繰返してそれを具体的なフィギュアとして形にしたのが「Ko2」。ボーメさんは村上隆さんの表現を形に置き換えてあげた人。オタク文化側から見て、要素の標準表現がこれということ。おそらくそういう人から「あれは違うよな?わかってないよね」と言われないまでレベルを極めたモノなんですね。

 村上隆さんが言っていた言葉、ボーメ:「オタク文化の海の中でサーフィンしている」、村上隆:「サーファーがオタク文化の海の中でサーフィンしている写真を撮らせてください」。これがお互いの仕事の立ち位置。じゃあ写真家が尊敬されるのか?というとそうではなくて、サーファーは伝説になるけれど、写真家はその伝説を伝える仕事だということ。その点からして、ボーメさんはアーティストにならない方がいいと。

 村上隆:「来年か再来年にボーメさんとのコラボレーションで等身大プロジェクトを5〜6体やりたいなと思って、今一生懸命やってプロジェクトを組んでいる。フィギュア文化とは何だったのか?と検証するようなプロジェクトになると思うので。今のフィギュアって、どんどんクオリティが上がってしまって結構芸術の世界と似ている。ポップアートが終わってアメリカではスーパーリアリズムがきた。今のフィギュアがそういう感じに見える。スーパーリアリズムな状況になるとすぐデッドエンドで今度ミニマルになり、そういうものしか反応しなくなるくらい反動がくる。そういった歴史が来る中で、ボーメさんはずっと同じフォームをやっていると、変わらないクオリティと変わらない意志でもって同じ文脈をやりつづけたということで、ある意味本当のアーティストとして、後20年間くらいやると驚嘆するべき状況になるのでは?」

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 評論家:山田五郎:「村上さんがひとつ高いところから見下ろしているような印象を受けかねないけれどもそうじゃない。アートとクラフト(美術と工芸)は同じものだったが、アートの方がクラフトよりエライという感じになったのは19世紀以降になってから。その理由の一つは博物館の成立。博物館に入るための条件が美術は個人の志向や時代の流行りとかを越えた普遍的な価値、みんなが納得する条件を作らなくてはいけなくなってきたという事情による。クラフト的なものをアートに吸い上げていくポップアートが出てきてからグチャグチャになってきた。アーティストか職人かは「個人の性格」なんじゃないか?アーティストとしてやっていくのは面倒くさい面もある。アートの定義として、自分の作品が何ですばらしいのか説明できるということ。アート内部では境界はなくなってしまっているのに、外の世界は割とそれをまだ要求する訳ですよ。どっちなの?と聞いてくる。」

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 フィギュア文化をどうNHK的にETV特集に見合う形に昇華するのか?と思いましたが、きちんと向き合って丁寧に構成しているのは好感が持てました。考えている人は考えているんだと。これは文化なんだなーという印象を持ちましたよ。




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